• TEL.078-704-5077
  • 診察ご予約(たるみ)

院長コラム

院長コラム

男性ホルモンは女性の身体にどう働くの? (2)

 今回は女性の健康と男性ホルモン、そしてスポーツ内科の観点から男性ホルモンについて説明します。

 女性において血液中の男性ホルモンが不足する低アンドロゲン血症に関連して、卵胞発育の障害、性機能の低下、骨密度の低下、認知機能の低下、心血管疾患リスクの上昇、気分の障害など様々な病態が認められます。男性ホルモンが保たれていると、①筋肉や骨の質の向上②生活習慣病の予防③運動機能の向上④良好な社会関係⑤リーダーシップを発揮⑥好奇心⑦競争心の維持、などの効果があると考えられます。

 次にスポーツ内科の観点から男性ホルモンを考える際に避けられないテーマはドーピングです。テストステロンは筋肉の質の向上に直接働きかける為、薬剤などでテストステロンを上昇させることはドーピング行為となります。クロミッド、セキソビット、レトロゾールなど不妊治療でよく使用される排卵誘発剤は、テストステロンを上昇させてしまう為、ドーピング禁止薬物に指定されています。

 正しい知識を身に付け、快適な健康生活・競技生活につなげていきましょう。