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院長コラム

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エストロゲンは女性の一生にどう関わるのか?(3)

様々な働きを持つエストロゲン、今回は妊娠に関わる働きについて説明します。

排卵、受精など妊娠に至る様々な過程、また胚の着床や発育など妊娠初期からエストロゲンは重要な役割を果たしています。

子宮側から妊娠成立過程をみると、エストロゲンは着床可能な子宮内膜をつくります。

加えて胎芽の発育とともに子宮を増大させ、子宮への血流を増加させ、妊娠が順調にいくよう手助けしています。

妊娠7週までは卵巣からのエストロゲンが妊娠維持に働きますが、妊娠8週以降は絨毛細胞(胎盤)がエストロゲンを産生するようになります。

そして妊娠末期までエストロゲンは上昇していきます。分娩が開始する前にエストロゲン濃度は最大になり、子宮に作用して子宮頸管を柔らかくします。

そして、脳から子宮収縮作用を持つオキシトシンの分泌を促します。オキシトシンの作用が高まると陣痛が誘発されます。

またエストロゲンは出産後の準備の為、妊娠中から乳腺を発達させて授乳への準備も進めます。このように妊娠・出産の全てにおいて、エストロゲンは重要な役割を果たしているのです。