院長コラム
幸せな競技生活の為に女子アスリートが知っておくべき身体のこと(2)
今回は無月経が身体に及ぼす影響をお話しします。
アスリートに限らず、月経が女性にとって大事な理由があります。
月経の開始により卵巣から女性ホルモン(エストロゲン)が分泌されます。
エストロゲンは女性らしい身体をつくる役割の他に、骨の強度を高めるという重要な役割があります。
初潮前の小学生と70歳の高齢者の骨密度は変わらないことを知っていますか?骨密度のピークは20歳頃です。
疲労骨折を一番起こしやすいのは16-17歳の無月経のアスリートというデータがあります。
骨が弱い状態で強度の高いトレーニングを行えば、骨が耐え切れずに疲労骨折を起こすことは必然です。
月経がこない状況を放置した結果、一時的に記録は出るかもしれませんが、疲労骨折により足踏みしたり後退したりしているアスリートは数多くいます。
速さを求めた結果、競技に耐えうる強さを捨ててしまっていませんか。
自分の身体のことをしっかり理解すれば、理想とする競技生活を手に入れられるチャンスが得られます。
自分の身体は自分で守ることが大事なのです。
次回はトップアスリートの月経との向き合い方についてお話します。