婦人科
思春期相談
思春期(8~18歳頃)は心も身体も大きく変化を認め、心と身体のバランスを崩しがちです。思春期によくみられる月経痛、月経前症候群(PMS)、月経周期の異常、無月経などの診断・治療を行います。思春期の異常で特に迅速な診断を要するものは無月経と早発月経です。原則として問診中心の診察で対応しますので、安心してご相談ください。
思春期とは乳房発育などの第2次性徴出現に始まり、初経を経て第2次性徴の完成と月経周期がほぼ順調になるまでの期間をさします。
思春期の異常で迅速な診断を要するものは無月経と早発月経です。
無月経には原発性のものと続発性のものがあります。原発性無月経の代表的な原因は性分化異常や染色体異常です。続発性無月経となる誘因はダイエットによる体重減少が最も多く、その他には過度のスポーツによるエネルギー不足、精神的ストレス、受験・進学・就職・引っ越しなど環境の変化も続発性無月経の誘因になります。
思春期は卵巣から分泌されるエストロゲン(女性ホルモン)による骨量増加が最も著しい時期になります。無月経の場合骨量増加が起こらず、疲労骨折や将来的な骨粗鬆症の誘因となります。初経前の骨量は70歳代の女性の骨量と同等といわれます。治療は誘因除去とホルモン療法が有効です。
早発月経とは10歳未満で始まる月経をさします。原因として脳腫瘍や卵巣腫瘍等の疾患が隠れている可能性があります。早発月経を含む早発思春期は骨端線早期閉鎖による低身長の原因になります。この場合、小児科によるホルモン療法が必要となります。