スポーツ内科(女性内科)
スポーツ貧血が及ぼす影響
(パフォーマンス低下による成績の伸び悩み)
貧血とは血液中のヘモグロビンが減少する状態を指します。ヘモグロビンは酸素を全身に運搬する重要な役割を担います。酸素は鉄と結合して運搬される為、鉄欠乏は酸素の供給不足につながります。
アスリートでは成長や筋肉の肥大にたくさんの鉄が必要であること、汗からの鉄の排出、月経による出血など様々な要因で鉄不足が生じ得ます。鉄不足による『スポーツ貧血』は持久力や筋力の低下、また息切れなどの症状を誘発してパフォーマンスの低下・記録の伸び悩みにつながることがあります。
アスリートは血液検査で基準値内だから問題無いと考えてはいけません。検査の基準値は95%の人が正常範囲内に入るように設定されています。十分なパフォーマンスを発揮するには基準値内の上位に入る値が必要です。
実際の診断は赤血球・ヘモグロビン・血清鉄・フェリチン(貯蔵鉄)など複数の検査項目から診断します。特にフェリチンの値はスポーツ貧血の早期発見に有用な指標となります。
パフォーマンスの低下や成績の伸び悩みを感じた時には、スポーツ貧血がないか検査を受けてみましょう。